湯崎温泉は、その昔、紀の温湯、牟婁の温湯の名によって、奈良朝の頃から著名で、有間皇子および、斉明・天智・持統・文武四帝の行幸を仰いだことが日本書紀・続日本書紀に記載されている。そしてこの崎の湯が、湯崎の温泉中最も古く、四帝が沐浴されたのも、この湯であると伝えられている。
現地案内看板より
古い文献には「この湯坪は自然石にて薬師の形也」云々と記されている。
徳川時代に入って湯崎温泉は、鉛山温泉または田辺の湯と呼ばれたが、元禄年間には、崎の湯・元の湯・鉱の湯・屋形の湯の四湯の名がみえるが、その後、享和には、浜の湯・阿波の湯を加え(「紀伊続風土記」)更には、疝気湯を加えて、幕末頃にはいわゆる湯崎七湯と称せられるようになった。現在では七湯のうち、鉱の湯・崎の湯だけが残っている。
最終入湯日:2006年7月29日
日本三古湯の一つ、白浜温泉。その中でも一番古い歴史がある公衆浴場がここ「崎の湯」です。
受付で300円を支払い(券売機だったかも、よく覚えてない汗)、隣の門をくぐるとすぐに浴室入口があります。
脱衣所はロッカーのみの簡素なもの。ロッカーは鍵付き(一部鍵がなかったり壊れたりしていた)。
小さな暖簾がついているだけで結構外から丸見えなので要注意。
※女性側は脱衣所の前に衝立があって見えなくしてある。
脱衣所を抜けると…何も言う事はないですね~♪
しばらくは温泉にも入らず、心地よい潮風に吹かれながら立ち尽くして大きな海と夕日を眺めているだけでした。
他のお客さん達も皆ひと言もしゃべらず、海の向こうに沈んでいく夕日をずっと眺めていました。
史跡 崎の湯(湯壺)
現地案内看板より
この崎の湯は、かつて湯崎七湯と言われた外湯の中で、ただひとつ昔のままで残っている湯壺です。これは、およそ東西に7m・南北に1.75mから3mで、荒磯の先に自然に浸食されてできた大きな岩風呂です。
浴槽は2つ。
入口側の大きい方の浴槽は温度調整のため、ホースで加水することもあります。
海側の浴槽は非加水の掛け流し。ロケーション的にも海側の方が断然おすすめ!
岩の向こうは太平洋。
湯船の縁あたりでは、大きめの波の時は波しぶきが体にかかります。
「湯加減ど~う?」とやってきた管理者(?)のおばちゃんも「今日はええ夕日♡」と言ってしばらく見入ってました。
湯口からちょろちょろと出るお湯は熱湯!
味見しようにも熱くてさわれないので断念いたしました。
マリンブルー(に見えるだけかもしれませんが…)で極々わずかに白い濁りがある感じのとっても美しい湯でもありました。
0時きっかりに広島の半べえ温泉を出発して、寄り道しまくりながらここまで約18時間で550kmの道のり。長旅の疲れも一気に吹っ飛びました。
夕暮れ時の崎の湯レポートでしたが、日中の崎の湯レポートを【温泉野郎Aチーム】の温泉さんがレポートされています。
ぜひこちらの方も一緒に見ていただきたいと思います♪→こちら
施設情報(2006年7月現在)
住 所 | 和歌山県西牟婁郡白浜町1668 |
電 話 | 0739-42-3016 |
営業時間 | 8:00~17:00 ※6月1日~6月30日は8:00~18:00 ※7月1日~8月31日は7:00~19:00 ※9月1日~9月30日は8:00~18:00 |
定 休 日 | 毎週水曜日 |
形 態 | 日帰り入浴施設 |
浴 槽 | 露天風呂男女別(浴槽2つ) |
備 品 等 | なし |
料 金 | 3歳以上300円 |
情 報 | ホームページ / 地図 / 天気予報 |
源泉情報(2006年7月現在)
源泉名(湧出地) | 行幸温泉(和歌山県西牟婁郡白浜町2993番地) |
泉 質 | ナトリウム-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉) 旧泉質名:純食塩泉 |
泉 温 | 78.6℃(気温6.2℃) |
湧 出 量 | 測定不能(4源泉の混合泉) |
pH | 8.4 |
ラドン含有量 | 記載なし |
陽イオン成分 | 水素イオン 0.1未満 ナトリウムイオン 3259 mg カリウムイオン 158.7 mg マグネシウムイオン 267.1 mg カルシウムイオン 57.9 mg マンガンイオン 0.5 mg 鉄(Ⅱ)イオン 0.1未満 アルミニウムイオン 0.4 mg |
陰イオン成分 | フッ素イオン 2.9 mg 塩素イオン 4726 mg 水酸イオン 0.1未満 硫化水素イオン 0.1未満 チオ硫酸イオン 1.0 mg 硫酸イオン 434.8 mg 炭酸水素イオン 1954 mg 炭酸イオン 129.0 mg メタケイ酸水素イオン 6.8 mg メタホウ酸イオン 0.1未満 |
遊離成分 | メタケイ酸 90.6 mg メタホウ酸 47.6 mg 遊離二酸化炭素 13.4 mg 遊離硫化水素 0.1未満 |
成分総計 | 11.150 g/kg |
分析年月日 | 平成16年(2004年)2月25日 |
成分に影響を与える項目 |
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